エンゼルス大谷翔平が使用するスパイクとは?アシックスとアドバイザリースタッフ契約を締結。二刀流を支えるシューズへのこだわりや特徴とは?
2018年、大谷翔平がメジャーリーグに挑戦するにあたって、野球用具にもさまざまな変更が施された。
中でも特にこだわったのが、スパイクである。
ここでは大谷が使用するスパイクについてみていきたいと思う。
目次
エンゼルス大谷翔平、アシックスとアドバイザリースタッフ契約を締結。二刀流での活躍実現のため、こだわったスパイクの特徴や詳細とは?
大谷は日ハム時代の2014年からアシックスとアドバイザリースタッフ契約を結び、二刀流で活躍するためのスパイク作りを共同で行ってきた。
今回メジャーリーグ挑戦において、スパイクは1からの見直しを行い、大谷が野球用具の中で1番こだわったものと言っても過言ではない。
大谷がスパイク作りにおいてまずこだわったのは安定感だった。
投手としては右足、打者としては左足と、軸足1本でしっかりと体を支えられるようなスパイクを要望した。
エンゼルス大谷、二刀流でメジャーリーグ挑戦のために変更したスパイクの箇所とは?ミッドソール、金具、ミッドカットなど。
大谷は体格に恵まれて大柄であるため、足にかかる負担も他の選手に比べて大きいのは想像がつくだろう。
その負担を軽減するために、大谷のスパイクには従来から工夫が加えられている。
靴底のクッションであるミッドソールは、通常ではかかとからスパイクの真ん中にかけて配置されているが、大谷のスパイクは足裏全体に配置されている。
また従来はかかと部分の方が前方より厚くなるよう設計されていたが、メジャーリーグ挑戦の今回はかかと部分を従来より薄くして、より地面を捕らえやすい形へと変更した。
またかかと部分にある金具も3本から4本に増やして、地面との接地の際の安定感を増すようにした。
大谷のスパイクはローカットではなく、くるぶしまで高さがあるミッドカットになっているのも、大谷ならではだ。
負傷した足首に負担がかからないよう、投手としては珍しくミッドカットのスパイクを採用している。
エンゼルス大谷、アシックスが実現したスパイクの詳細とは?P革不使用で履き替え不要の1種類のスパイクへ。
大谷のスパイクは、大谷からの要望だけでなく、アシックスからの提案で変更した部分もある。
投手用のスパイクの多くは、軸足への負担を軽減するためにP革と呼ばれる補強パーツを使用している。
P革を使用することによってミッドソールの柔軟性が活かせないという問題点があった。
またP革を利用すると左右のスパイクの重さが変わってくるため、二刀流の大谷は投手と野手の際にはスパイクを履き替える必要性もあった。
これらの問題を無くすためにアシックスはP革を使わない1種類のスパイクにすることを提案した。
開発は容易ではなかったが、テニスシューズからヒントを得て、ポリウレタン樹脂をミッドソールに採用して、P革不要のスパイクを完成させた。
まとめ
二刀流で活躍を続ける大谷を支えるスパイクにも、アシックスをはじめとした関係者の努力が表れている。
投手と野手ではスパイクに求める特徴も異なるが、それをうまく融合させて1つのスパイクに集約させたアシックスの技術力は称賛に値する。
大谷のメジャーリーグでの活躍のためには、引き続きアシックスの協力がかかせないだろう。
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